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コラム市民講座22(10月28日)〜檜垣祐子先生編

皮膚科医として、長年、アトピー性皮膚炎の治療に力を注いできました。20年ほど前からアトピー性皮膚炎の治療に、皮膚の治療に加えて、心のケアを行うようになり、皆さんが良くなっていき、自己実現を果たしていく様子を見てきました。最近は、一般的な外用薬(塗り薬)を中心にした薬物療法に加えて、行動科学の手法を取り入れ、患者さんが自立して、治癒に向かっていかれるよう、サポートしています。

皮膚科特有の治療薬である塗り薬は、飲めば効いてくれる飲み薬とは少しちがって、どのように使用するかがとても大切です。自分自身が治療の担い手となって、丁寧に薬を塗るというスキンケアを実践していくことは、そのまま、自分自身をいたわり、ケアすることになります。自分自身の皮膚を大切にすることで、健康とは何か、いのちとは何か、を考えなおすきっかけになることも少なくありません。また、私たちは一人一人が別々に生きているのではなく、多様な生き物の世界でかかわりあって暮らしています。皮膚をいたわることが、生きとし生けるものへの思いを呼び覚まし、自分と世界は一つ、自心の本不生を体感する密教瞑想法にも似たような体験につながるのではないかと思っています。

檜垣祐子(若松町こころとひふのクリニック院長)

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